障害者虐待が最多の3154人で、施設職員被害が増加:なぜ感情労働の介護・福祉の仕事は虐待が発生しやすいのか?

子供(乳幼児)の面倒を見ることさえ大変なように、『意思疎通・知的能力・身体能力』に大きな問題を抱えている他人の世話をしてケアをする仕事は、忍耐・奉仕が前提のストレスの大きな感情労働になりやすい。

<障害者虐待>最多3154人、施設職員被害が増加

障害者虐待を防止するためには『資質と意欲のある職員を採用して教育すること』『職員の給与や待遇を上げること』『職場の良好な人間関係とオープンな意思疎通を保つこと』『職員の悩みや不満を相談できる場所を作ること』などがポイントになるが、障害者施設の慢性的な人材不足・教育研修の不足・財政難が根底にある。

高齢者・障害者などの日常生活の支援・介助や心身のケアをする『介護・福祉』の仕事は、本来は職員の高い資質・能力・意識(ある種の使命感)が求められるが、仕事内容や給与待遇の面から資質のある人材ばかりが集まる状況にはなりにくい。一人で自立できず言葉も通じにくい人間を見る仕事は基本的にハードワークになる。

仕事をしていく中で資質や意欲を低下させてしまう残念なケースも多いだろうが、『嫌々ながら介護・福祉・医療に従事しているモチベーションと責任意識の低い状態』は虐待リスクに直結する。どんな仕事もそうだが、嫌々やれば仕事のストレスや危険は何倍にもなるし、手間・面倒を増やす相手に対して感情を抑制しづらくなる。

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