日本の景気はマクロでは回復局面にあるというけれど:JRの高級列車の旅、レクサスの車など一部の高級品は売れている

安倍政権で日本の景気は長期回復局面になったと言われるが、『大企業・官庁・株価』と利害が薄い過半の国民には実感が乏しい。一方ブランド価値のある高額商品・サービスは売上が好調、JR九州のななつ星、JR東日本で始まる四季島といった数十万円以上する豪華列車の旅は異常な人気で数ヶ月以上は予約が埋まっている。

一部の人気ある高額商品が売れる格差社会的現象は、自動車市場でも顕著で、一般顧客に売れるのは『軽自動車・コンパクトカー・ハイブリッド』だけで『半端な価格帯の高級車・セダン』は殆ど売れない。一方トヨタのレクサスは国内・海外共に売上が右肩上がりを続け、モデルチェンジがあると半年以上納車待ちになっている。

レクサスのLC500だけでなく、日産・NISMOのGTR、ホンダのNSXなどは、実用性がなく趣味性が強い1000万超のスポーツカーだが、国内海外共に予約が殺到している。日本のジニ係数も高まってきたが、世界的に富の偏在と社会不安の相関が政治的(右傾化)・軍事的(紛争)な現象として目立ちやすくなっている。

格差問題や世界情勢と離れたバイクのマーケットの話では日本では50ccの原チャリ以外はほとんど売れなくなっているが(そもそも中型・大型の二輪免許を持つ人が少ない)、大型でコアなファンが多いCBRに250ccモデルが追加されて話題になっていた。CBR250RR、この排気量で75万は高いが…

マーケット・ジニ係数・実感に基づく格差もあるが、東洋経済・プレジデントの経済誌が好む『大企業・公務員の年収ランキング』などが、あたかも『日本人の平均収入・中央値』であるように掲載されていることも、日本人の格差や年収要求水準を刺激している。実際は学歴・就活・キャリアが全て順調な一部の人の年収表である。

現実には日本人の平均所得は1990年代から減少トレンドにあり、かつては大企業でなくても生涯賃金は約2億円とされたが、今はトップ500社の平均が2億1765万となっている。一般サラリーマンで生涯賃金4億になるのは、トップ25社のみで大企業でも1%未満である。

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