安倍首相周辺の人物の問題が次々と起こっている:山口敬之氏の準強姦罪の不起訴処分に対する詩織氏の検察審査会への告発

絶対的権力は絶対に腐敗するとはいうが…籠池泰典、加計孝太郎、山口敬之など安倍首相あるいは昭恵夫人と個人的に親交があるとされる人々のメンツが揃いすぎている。官邸の圧力・ほのめかし、官僚機構の忖度・追従、(事実関係は争われているが怪しげな男女関係の)性犯罪の揉み消し、劇場型政治が露悪さを増している。

ジャーナリストの詩織さんが準強姦罪の被害を受け不当に不起訴処分にされたとして、安倍首相に近い元TBS支局長の山口敬之氏を検察審査会に告発したニュース。顔出しで注目を集めなまじ容姿が整っているために『反政権の陰謀』として叩かれてもいるが、被害の供述は具体的ではある。大手の新聞社・テレビは殆ど不気味に沈黙を守っていて(不起訴処分になった事件を掘り返さないという大義名分はあるにせよ)、ワイドショーなどでも話題にされていないようだ。

TBSの武田信二社長は『当時、警察から事件について問い合わせもあった。本人に事情を聴いたが、詳細を語らずに退職していった』と語り、山口敬之氏からは女性乱暴容疑について一切の釈明や説明はなかったという。恋愛関係でない性的関係を詩織氏と持った事自体は認めているが、具体的な経緯は語られてない。

ニューヨーク留学中に山口氏と接点ができた詩織氏は、テレビ局などの仕事の相談で山口氏と日本で会食をしたが、二軒目の寿司屋で突然意識を失って気づけばホテルで性行為を一方的にされていたというが、催眠誘導剤などドラッグが用いられた可能性を指摘している。無論、山口氏本人はドラッグも無理やりの行為も全否定している。だが、ホテルの防犯カメラ等を調べて、いったんは逮捕状が出たと詩織氏は主張している。

山口敬之氏に対し捜査が行われ逮捕状がいったん出たことまでは警察も認めるだろうが、『突然の逮捕中止・不起訴処分の経緯』について詩織氏に『警察トップからストップがかかった・示談にしなさい』と伝えた警察官個人が改めて証言してくれるとは考えにくい。個人名・録音データがあれば別だが、その時はちょっと上層部の介入について口を滑らせた警察官も、改めて聞けば知らぬ存ぜぬの態度になるだろう。

あるいは、詩織氏の証言が虚偽の可能性もあるが、その場合は『就職などの便宜を図るとの約束』が反故にされたなどの事情になるのだろうが、でている情報からは意識朦朧としている詩織氏を山口氏が引きずるようにしてホテルに連れて行った防犯カメラの映像などはあったようだ(現時点でも確認可能な映像が残っているのかは微妙だが)。

嫌疑不十分で不起訴にした一般的理由として推測されるのは、『薬物を盛られたとする客観証拠がでていない』『ホテル到着まで意識不明でなく意思表示できたはず』ということだが、逮捕執行・起訴のギリギリの段階でストップがかかったのが事実なら、警察上層・官邸と山口氏とのコネが揉み消しの圧力になった可能性はあるのだろう。

常識的に考えて、28歳の詩織氏と中高年の山口氏が自由意思での恋愛関係で行為に至るとは考え難く(何らかの交換条件があればまだしも)、タクシーの運転手も『ホテルには行かない、駅で下ろしてほしい』という泥酔状態で意識朦朧とした詩織さんの発言を聞いていたと伝えられている。

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